ボートの命!競艇のモーター(エンジン)の特徴や見極め方を紹介

こんにちは、ボートリーマンです。

競艇をする上で欠かせないもの、それはボートですよね。

そのボートの心臓部と言えるのが「モーター」です。

ボートレースでは、モーターの性能によって順位が変わってしまうほど、モーターはとても大事な要素。

競艇のモーターってなに?」
モーターの性能ってどこを見ればわかるの?」
モーターの性能はどうしてボートによって違うの?」

など、この記事を見ている人はこういった疑問を抱いていることでしょう。

そこで今回は、競艇で使われるモーターについて紹介していきます。

  • どんなモーターが使われているのか
  • なぜモーターに差が出るのか
  • モーターはどう見極めればいいのか

など詳しく解説していきます。

そして、競艇のモーターに関するよくある質問も載せていますので、ぜひ最後までご覧ください。

競艇のモーター(エンジン)とは

モーター

競艇で使われているモーターはこの画像のようなものです。

ヤマト発動機の水冷式縦型直列2気筒2サイクルのガソリンエンジンで、排気量は396.9cc、最高出力は1分間に6600回転で31PSとなっています。

各ボートレース場には、約60機のモーターが用意されていて、どのレーサーがどのモーターを使うかは抽選で割り当てられてます。

割り当てられてたモーターによっては、性能が良いものもあれば逆に性能が悪いものもあるため、抽選でどのモーターが当たるかは非常に大事になります。

モーターの性能や成績は、2連対率(そのモーターを使用して1着または2着になった確率)で表され、この数値が高いほどいいモーターということになります。

特に調子のいいモーターは、「超抜モーター」や「エースモーター」などと呼ばれます。

ただ、レーサーは割り当てられたモーターをある程度整備することができるため、整備をしてモーターの性能をいくらか上げることが可能です。

また、モーターは1年ごとに新品のものと入れ替えを行っているため、モーターの性能は1年ごとにリセットされます。

モーターの部品

モーターを構成している部品と略称はこんな感じになっています。

部品略称
ピストンピストン
ピストンリングリング
ギヤケースギヤ
キャブレタキャブ
電気系統一式電気
クランクシャフトシャフト
シリンダーケースシリンダ
キャリアボデーキャリボ

さっき、レーサーはモーターを整備できると言いましたが、部品の交換も可能です。

ただ、部品を交換するってことは何かしら欠陥があるってことです。

特に、

  • クランクシャフト
  • シリンダーケース
  • ピストン3~4本
  • ピストンリング3~4本

などの交換を行なっているモーターは、かなり調子が悪いモーターであると思われます。

ですので、そういったレーサーがいる場合には、いい順位になりにくいため予想をする時の参考にしてください。

また、モーターやボートの整備状況を語る上で外せないのが、「プロペラ」と「チルト」です。

「プロペラ」と「チルト」については、それぞれどんな役割があるのか詳しく紹介していきます。

プロペラ

プロペラ

まずプロペラは、モーター(エンジン)に付けられる金属製の部品です。

競艇では省略して「ペラ」とも言われます。

ペラはモーターの動力によって回転し、ボートの推進力に変える部品であるため、レーサーがモーターの調整をするうえで重要視している部品の一つです。

車で言ったら、タイヤに当たる部分ですね。

だから、めちゃくちゃ大事な部品なんです。

レーサーたちは、このペラをハンマーで叩いて調整します。

どれだけモーターが良くてもペラの調整が悪ければ、モーターの動力を上手く推進力に変えられず結果がでない、なんてこともあります。

そのため、ペラの調整はレーサーが一番時間をかけているところでもあるんです。

チルト

チルトは、部品ではありません。

ボートにモーターを取り付ける角度のことを「チルト」と言います。

モーターを取り付ける角度が変わると何が変わるのかというと、出足が強くなるのか、伸び足が強くなるのかが変わります。

角度を小さくすればするほどボートの出足が強くなり、逆に角度を大きくすればするほど伸び足が強くなるんです。

このチルトは、競艇場ごとに調整できる角度が決まっており、以下のようになっています。

競艇場可能設定角度
戸田競艇場-0.5~0.5度
桐生競艇場-0.5~+1.0度
びわこ競艇場-0.5~+1.5度
住之江競艇場-0.5~+1.5度
若松競艇場-0.5~+1.5度
福岡競艇場-0.5~+1.5度
大村競艇場-0.5~+1.5度
江戸川競艇場-0.5~+2.0度
徳山競艇場-0.5~+2.0度
平和島競艇場-0.5~+3.0度
多摩川競艇場-0.5~+3.0度
浜名湖競艇場-0.5~+3.0度
蒲郡競艇場-0.5~+3.0度
常滑競艇場-0.5~+3.0度
津競艇場-0.5~+3.0度
三国競艇場-0.5~+3.0度
鳴門競艇場-0.5~+3.0度
丸亀競艇場-0.5~+3.0度
児島競艇場-0.5~+3.0度
宮島競艇場-0.5~+3.0度
下関競艇場-0.5~+3.0度
芦屋競艇場-0.5~+3.0度
唐津競艇場-0.5~+3.0度

レーサーがどんな角度に調整しているのかを把握することもとても大事です。

例えば、アウトコースのレーサーがチルトを大きくしている場合には、伸び足を強くしてまくり勝負を仕掛ける可能性があります。

今後は、このチルトの調整についても少し気をつけて見るようにしてみましょう。

モーターの抽選

レーサーが使うモーターは、抽選によって決まると言いましたよね。

この抽選は、レースの前日検査(前検)に行われます。

抽選に使われるのは、「ガラポン抽選機」や「ガラガラ機」というものですが、「ガラポン」や「ガラガラ」と省略して呼ばれることが多いです。

モーターが決まってからは、レーサーは翌日のレースまでにモーターの整備をします。

モーター整備は整備士に相談することも可能ですが、全ての整備は選手自身の手によって行われます

レーサーは、ボートで走るだけじゃなくてその前の整備から全部自分でやってるんですね。

モーター抽選や整備から、勝負は始まっていると言っても過言ではないでしょう。

競艇のモーター(エンジン)に差が出る理由

ここまでの説明で、競艇のモーターに差が出る理由がなんとなく分かってきたと思います。

そうです、その理由は選手たちがレースで勝つためにそれぞれモーターの調整を行なっているからです。

もともと、モーターは全ての競艇場で同じですが、各レースでレーサーがモーターの調整を行えば、1つ1つに差が出てくるのは当然でしょう。

また、ボートが転覆などしてモーターに水が入ってしまった場合は、モーターの性能はかなり悪くなります。

転覆などして、部品交換をしているモーターは調子が悪い、一方でモーターの勝率がいいものや整備が上手い選手のモーターは調子がいいというように差が出てしまうってわけです。

モーター(エンジン)の見極め方

それでは、モーター(エンジン)の見極め方について説明します。

「モーターのいい悪いはどこを見ればいいの?」
「調子のいいモーターはどんなモーターなの?」

と思っている人でも、ちゃんと理解できますので安心してください。

モーターについて見るべきポイントは、

  • 2連対率
  • 整備の頻度と内容
  • 周回展示での「出足、伸び足、回り足」

です。

「2連対率」はさっきも説明した2着以内に入る確率のこと。

この数値が高い方がいいモーターということになります。

そして、「整備の頻度と内容」です。

整備の頻度が多いということは、それだけモーターの調子が悪いってことになります。

さらに、「クランクシャフト」や「シリンダーケース」などを交換していたら、めちゃくちゃ調子が良くない証拠です。

一方、整備の内容として「チルト」の角度を上げているような場合には、勝負を仕掛ける可能性が考えられます。

また、「出足、伸び足、回り足」については周回展示で確認しましょう。

  • 出足・・・加速のしやすさ
  • 伸び足・・・直線のスピード
  • 回り足・・・ターンのしやすさ

これらは、選手の腕にもよりますが、モーターの調子によってかなり変わってきます。

実際にレース前の周回展示で確認することも、モーターを見極める上では大切なポイントです。

競艇のモーター(エンジン)に関するよくある質問

それでは最後に、競艇のモーターに関して初心者がよく疑問を抱くことをいくつか紹介していきます。

競艇でモーターが良い悪いはどこをみて判断すればいいの?

まず競艇のモーターの見極め方は、さっき説明した

  • 2連対率
  • 整備の頻度と内容
  • 周回展示での「出足、伸び足、回り足」

を参考にすることが大切です。

ただ、ビッグレースとなると選手の腕も一流ですし、整備での差もあまりつかないことが多いです。

さらに、新しいモーターが使われるようになってから期間が短いと、2連対率がそこまで参考にならないことがあります。

そんな時は、競艇に詳しい人に聞いたり判断してもらったりするという手もありです。

ただ、モーターの差は他の艇と比較しないと分からない部分が多いですので、周回展示をちゃんと見て比べることが一番大事になってきます。

競艇のモーター抽選は第1レースの人が引いたモーターは第2〜12レースの人も同じモーターを使うことになるの?

モーターとボートは、それぞれ前検日に抽選して決めたものを一節間ずっと使うことになっています。

故障や破損があった場合は交換することもありますが、そうでない限りは同じものを使います。

ですから、転覆などをしてしまった場合でも自己責任でモーターを直す必要があります。

そして最終日に、競艇場にモーターとボートを返却するという流れになります。

競艇のモーターは初下ろしの時から幾らか性能に差がついているの?

競艇のモーターは毎年新しいものに更新されます。

そのため、一般的に新モーターから3ヶ月以上経過しなければモーターの良し悪しの判断ができません。

このモーターの良し悪しは、選手の整備によって変わってきますが、それだけではありません。

全てのモーターを同じように作っても性能に若干差が出てしまいます

部品やエンジンブロックなど気象条件で金属の質が若干変わりますし、モーターの合格ラインにも幅があり製品として合格でも「当たり」「外れ」はあります。

ですから、初下ろしの時から多少の性能の差はあると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は、競艇のモーター(エンジン)について紹介しました。

ボートレースにおいて、ボートの心臓部と言えるモーターを理解することはとっても大事です。

ぜひモーターの見極め方を身につけて競艇の勝率を上げられるようにしましょう。

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